読書　　　　　　　

・夜のピクニック　　　　　作者：恩田陸　　出版社：新潮社　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　紹介：高校一年間の最後の行事で鍛錬歩行祭といって、全校生徒みんなで80kmを夜を徹して歩くというものがあった。それを舞台にしてある事情（この事情が物語の軸）により決して仲良くなれなかった主人公の女の子と男の子が、共通に抱える複雑な事情を乗り越え歩行祭中に打ち解ける。話はその歩行祭中のもので、話の流れは遅く、高校生の思い込みに、現実に追われている自分はちょっと共感できない。でも、話のほとんどが登場人物の考えていることやせりふであり、その登場人物のそれぞれが丁寧な考え方をしていて、現実もこんなに繊細だったら安心して過ごせるだろうなー、と思わせてくれる。